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ガルシア・マルケス著「予告された殺人の記録」



ガルシア・マルケスの著書を読んだのは初めて。

一つの殺人をめぐるドキュメンタリーなのですが、解説によるとフィクションも混じっているとのこと。
私は何の知識も無く読んだので、完全に創作だと思っていましたが、ガルシア・マルケスはかなり綿密な取材を行い、ルポルタージュとして書いたようです。

ジャンルとしては、ミステリーとも言えますが、別に謎が解かれるわけでなく、被害者も犯人も最初から分かっていますし、動機もはっきりしています。
それどころか登場人物はほとんど、殺人が起こることを前もって知っており、それを被害者に伝えることができる状況でした。
にも関わらず殺人は衆人環視のもと、行われた。

とても奇妙な話ですが、数々の偶然や人々の思惑が淡々と描かれていく中で、すべてが運命だったのだ、と思わされてしまうところが怖いと思います。
また、その頃のスペインの政治的、歴史的な知識があればマルケスがこの物語を通して語りたかったことも見えてくると思います。

中編、というか少し長い短編くらいの分量ですが、無駄な部分が削ぎ落とされた表現がみっちり詰まっていてかなり濃いです。オススメ。

at 17:13, yukiusa, 本の感想

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